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2007.05.23

外貨資産の保有も考えよう

 円安が心配です。
 本日(2007/05/23)の日本経済新聞朝刊に掲載されていた「円、主要国通貨で最弱に、成長力の格差が背景に」という記事から引用します。
 外国為替市場で円が弱い。米景気の軟着陸を織り込んでドル安が進む一方で、ユーロが台頭し、通貨調整の焦点は人民元に集まっている。日本はグローバルな経済とマネーの流れの蚊帳の外になりつつあり、円は主要通貨としての地位さえ微妙になっている。

 ドル、円、ユーロの主要三通貨でみると、いま弱いのはドルと円だ。
 ドルは主要通貨に対する貿易加重平均で最安値圏にある。背景には米経済減速という循環要因とともに、「第二の基軸通貨」の地位をうかがうユーロの存在がある。四千億ドル近い外貨準備を持つロシアは、運用先を徐々にドルからユーロに移している。

 そのドルに対しても弱いのが円だ。対ドルでは一ドル=一二一円台に下落、対ユーロでは一ユーロ=一六〇円台の最安値。物価を加味した実質で円の貿易加重平均は円高への為替調整で日米欧が一致した一九八五年のプラザ合意前の低水準だ。
 悲しいかな、円の地位が揺らいでいます。
 円安は景気にとって追い風という側面がありますが、日本の将来に不安を感じます。

 円安については、円キャリートレードと称されるような、
 円安を促すのは個人マネーの日本脱出だ。家計の外貨建て資産残高は昨年末で四十兆円だが、外貨投資信託の設定額は五月だけで二兆円に迫る。ボーナスシーズンの六月も勢いは衰えそうにない。「外への資金の流れはとまらない」と中島敬雄みずほコーポレート銀行常務執行役員はいう。
 というような事象があるのですが、

 中長期的な視野に立つと、問題はここにとどまらないように思います。世界における日本のプレゼンスが低下していくだろうという予測が、為替レートに現れているような気がしてなりません。
 円安は足元では企業収益を押し上げ、景気を支えている。だが、長い目でみれば海外との成長力格差という日本経済のもろさを映している可能性がある。
 国内非製造業などの生産性向上の遅れ、非効率な官のシステム――。経済の体質を改善するための課題は山積している。実質二%の巡航速度の成長に慢心せず、海外から日本への投資をどう呼び込み、グローバルな成長の輪にどうつながるか。心地よい円安への安住はその解にならない。
 一般論として、円安は日本企業の収益力を高めますし、景気にとっても追い風です。外貨投資を実施している立場から見れば、「利益を取れる」という状況でもあります。
 円安は喜ばしいことと捉えられなくもないのですが、「日本の通貨である、円の価値が下がっている」という現実を決して忘れてはならないと考えています。日本で生活する大半の人々にとっては、自国通貨の価値が低い円安よりも、円高が望ましいはずです。円安に安住している場合ではありません。

 将来の為替レートは、日本で生活している私たちの行動で変えられます。悲観ばかりして仕方がない。

 このように申し上げつつも、他方では、為替リスクに耐えられる余裕資金があるならば、老後などの将来を見据えて、外貨資産を保有しておくことも必要だと考えています。

 外貨への投資は、コストやリスクの観点からは積極的にお勧めし辛いのですがl、「日本がダメになった場合」の備えはしておくのが無難だと思います。日本の国力が漸減するとともに、日本円の価値も漸減していくことが懸念されますので。


PS 「外貨投資」を実施する場合、やたらと手数料の高い投資信託や外貨預金には要注意です。ましてや、オフショアを喧伝するような悪徳詐欺業者(オフショアを強調するすべての業者が悪ではありませんが)には注意しましょう。

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