« 単元株変更による、株式流動性の低下 | トップページ | 投資してはいけない会社 »

2006.12.06

年金運用にみる、分散投資の効用

 日本経済新聞社のWebサイトに「公的年金、7―9月は2兆3609億円の運用益」という記事が掲載されています。

 厚生年金と国民年金の積立金を株式や債券で運用する年金積立金管理運用独立行政法人は5日、今年7―9月の運用益が2兆3609億円になったと発表した。運用利回りは3.22%だった。8月から米国の株価が上昇し、2兆32億円の赤字だった4―6月から大幅に改善した。

 運用益の38.33%を外国株式が占めた。次いで、国内債券(27.88%)、外国債券(19.87%)の収益が大きかった。

 短期的なトラックレコードですが、分散投資の効果を見て取ることができます。
 数ヶ月前には、企業年金連合会の運用についても、分散投資の重要性を再認識できる記事がありました。

 投資には当然、リスクが伴います。
 しかしながら、適切なアセット・アロケーションに基づいた投資を実行すれば、リスクを抑えながら、収益を確保することが可能になるのです。投資は決して難しいものではありません。

 もちろん、私たち個人投資家も分散投資を実施することが可能です。
 その効用、例えばWEB上の資料「分散投資、再考の時」で解説されていますし、書籍「貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵」(この書籍は本当にオススメです)などでも平易に解説されています。

 分散投資は、期待リターンを犠牲にすることなくリスクを大幅に軽減させる手段です。
 投資に際して、「あの銘柄を購入しようか、それともこっちの銘柄だろうか・・・」などと悩むのは楽しくて大切なことですが、その前に、分散投資やアセット・アロケーションについて考えることが必要だと考えています。

 このような運用、一般的(かつ大雑把)に「ポートフォリオ運用」と称されるのですが、以下に紹介するような、重大な意義があります。

 実は、長期の資産運用においては、「A社の株を買うか、B社の株を買うか」といった個別銘柄の選別はほとんどパフォーマンス(運用成績)に影響しないのです。
 一方で、「各資産に何割ずつ投資するか」というアセット・アロケーションが運用成績の90%程度を左右する、ということが多くの学術的研究によって実証的に証明されています。
 (貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵105ページより引用)

 年金積立金管理運用独立行政法人の運用が好調だったのは単なる偶然ではありません。勝因は適切なポートフォリオ運用を愚直に貫いたことにあります。そして、繰り返しになりますが、その手法は私たちの資産運用にも応用することができるのです。

|

« 単元株変更による、株式流動性の低下 | トップページ | 投資してはいけない会社 »