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2006.10.25

新型預金(仕組み預金)の被害が現実に・・・

 過去に何度もとりあげた、新型預金(仕組み預金)について。
 預金者にとってあまりにも不利なこの商品、このblogでも例えば、悪質な新型定期預金新型定期預金(仕組み預金)の解約コストなどのエントリで採り上げています。決して勧められない、金融商品です。

 昨日、この類の金融商品について、朝日新聞社のWebサイトに記事が掲載されていました。新型預金、リスク説明義務強化 金融庁方針という記事です。

 預け入れ時点では金利が通常の定期預金より高いものの、銀行側の都合で満期が延長・短縮される可能性のある新型預金が2年半前に登場し、残高が急速に増えている。ただ、途中で解約すると元本を割る場合が多く、預金者から苦情が続いている。商品内容の説明が不十分だった可能性があり、残高が最も多い新生銀行への苦情が目立つため、金融庁は同行への聞き取り調査に乗り出した。同庁は新型預金を「投資商品」とみなし、顧客への説明義務を投資信託並みに強化する方針だ。

 この新型預金はオプションやスワップという金融技術を使うことから、「デリバティブ預金」「仕組み預金」とも呼ばれる。新生銀行が04年4月、初めて個人向けに扱い始め、今年9月末現在の残高は約1兆円。この1年半で倍増し、同行の個人預金残高の3分の1を占める。一部他行も追随し、全国で約20行が扱っているとみられる。

 新生の主力商品「パワード・ワン プラス」は満期が5年もしくは10年。当初5年の金利は年1.5%で、大手行の5年定期預金の約3倍だ。ただし、満期を5年延長するかどうかは、預け入れ5年後が近づいた時点で銀行が決める。延長後の金利は年1.6%。

 原則として中途解約はできない。銀行側が違約金を取って応じる場合もあるが、違約金の額は解約時にしか分からない。過去には最大で9%の元本割れがあったという。

<以下略>

 この商品の誕生当初から懸念していた事態が現実になりつつあるようです。

 新型預金には本当にヒドイ仕組みが内包されています。市中金利が上がれば上がるほど、預金者は大損する恐ろしい金融商品。
 引用記事中にある「過去には最大で9%の元本割れ」というのも、金利が今なお低水準であるからこそ、この程度の元本割れで落ち着いているとも言えます。

 最悪ともいえる金融商品を販売する側は、元本割れの可能性が極めて高く、元本割れの水準も驚くべき高額になる可能性を承知していたはず。本来ならば、金融機関が商品の危険性について利用者(預金者)に対して十分な説明を実施すべきところ。理解の至らない預金者には決して販売してはならないような商品なのですから。
 もちろん、利用者の側にも問題があるのですけどね・・・。

 金融庁が消費者保護に乗り出すのは結構ですが、そもそも、こういう事態を招いてしまうことがとても悲しい。

PS. 新型預金の恐ろしさについては、金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレかに詳しく記述されています。新型預金のような馬鹿げた金融商品を利用を検討しているならば、この書籍は必読です。じっくり読んでから、お金の運用先を再考しましょう。

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