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2006.09.01

ミクシィのIPO

 SNSで有名なミクシィ(mixi)がIPOするそうです。
 あまりに話題騒然ですので、情報を眺めてみました。

 Tokyo IPO のサイトでミクシィの情報を見てみましたが、結構凄い。

仮条件のPER(前期ベース) 148.88~177.52
 です。
 PERが100倍を超えるような企業は特別な事情がない限り、投資対象から除外すべきだと思います。
 (フィスコによると、期末予想PERは約100倍だそうです)

 次に、簡便に時価総額でアタリをつけようと思いまして、時価総額を計算してみました。

 1.公開日現在の発行済み株数:70,500
 2.仮条件:1,300,000円~1,550,000円

 から算数すると、
 上場した瞬間の時価総額はざっくり1,000億円。
IT系企業だと、USEN、サイバー・コミュニケーションズ、イー・アクセス、ネットワンシステムズの時価総額が約1,000億円です(改めて、IT系企業は比較的成長期待が大きいという気がします)。
 有名どころでは、M&Aで注目を集めたAOKIホールディングスとほぼ同一規模ということになりそうです。時価総額1,000億円は過大という気がしなくはありません。

 ついでに、もう一つざっくりと計算をしてみます。
 PER20倍程度が適正な株価水準と仮定するならば、前期ベースのPER約150倍からこの水準に到達するのは、年率20%の利益成長を12~13年程度継続することが必要です。すなわち、仮条件はこれだけの成長期待を織り込んでいるのです。もちろん、株価は変動しますし、前提が適切かどうかも分かりませんので、乱暴な計算結果ではありますが、やっぱり値ごろ感はありません。
 そして、これだけの成長期待に応えることは並大抵ではありません。

 投資家の過剰な成長期待は経営者に無用なプレッシャーを与えかねません。結果として、無理なM&Aなどが実施される可能性すらあります。かつてのライブドアがそうであったと思いますし、楽天もそのように感じます。
 話題が少しズレますが、ミクシィが同様の罠にはまらないか心配です。
(無理なM&Aについては、山崎元氏がご自身のblogにおいて「王子製紙の敗因と、今後の敵対的TOB」として、明快な解説をなされています) 

 結論しては、ミクシィのIPO価格が割安には見えません。
(もちろん、磐石と思われた名だたるIT企業がGoogleを畏怖しているように、ミクシィがGoogleの如く成長する可能性を否定するものではありません。仮条件が割安だということもあり得ます。また、上場直後売り抜け戦略で短期的に儲けられる可能性が大だとは思いますし、初値メドが200万円~240万円とのフィスコのレポートがあったりしますが、あまり踊らされないほうがいいかも)

 ところで、新興企業が資金調達できるIPOの門戸は広くあるべきだと考えています。
 しかしながら「割高だなぁ」と思える場合が大半なのは残念なことです。IPO銘柄で確実に儲けられるとは限らないとも考えています。


PS IPO云々とは関係なく、SNSについてひとこと。「SNSは紹介がなければ参加できないから、安心。信頼できる」という妄信とは決別すべきだと思います。参加者の中には不逞の輩が確実に紛れています。


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