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2006.09.25

維持コスト高すぎ!(商品新時代)

 投資の世界での著名人は数多存在します。ちなみに、世界三大投資家といえば、ウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏、ジム・ロジャーズ氏の3名が挙げられるそうです。(知りませんでした)

 ところで、ジム・ロジャーズ氏が組成(開発)したRICIという商品指数があります。そして、この指数に連動する運用を目指す、商品新時代という商品ファンドがあります。
 ネットで購入すれば販売手数料無料ということを知りまして、概要を調べてみたのですが、維持費が高すぎます。この商品のFAQ、Q10.手数料はいくらですか?また、その他一年間にかかる費用は?には以下のような記述があります。

お申込み手数料は、お申込み金額の1%(税込)です。
オンラインならお申込み手数料は0%(無料)です。
年間の費用としては、この他に信託報酬 0.5%、ゼネラルパートナーの管理報酬2.2%、商品投資顧問会社の管理報酬1.0%、その他費用(監査費用等) となります。
 明示されている年間の費用は、少なくとも3.7%です。およそ4%の収益を獲得してはじめて、投資家に利益がもたらされます。
 率直に申し上げて、あまりにも高すぎる維持コストです。年間2%のコストでも高すぎるのに。

 投資商品の「表面上のパフォーマンス」と「コストを控除した後の実質的なパフォーマンス」について、少しは目を向けた方がよさそうです。

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2006.09.24

自分自身での運用もそれほど難しくはありません

 NIKKEI NET資産運用に参入続々、投資顧問10年で5割増という記事が掲載されていました。

 資産運用業務への新規参入が増加している。投資顧問の認可・登録数は6月末時点で897社となり10年間で約50%増えたほか、投資信託を設定する投信委託会社は8月末時点で119社と同約3倍になった。団塊の世代の退職資金など資産運用のニーズが高まっているのが背景。利用者向けに運用成績を評価するビジネスなども付随して広がっている。

 投資顧問の契約資産残高は6月末に139兆円と、過去最高水準に達している。企業年金からの資金が流入していることなどが背景。投資顧問業には1990 年代から独立系や外資系などの参入が進んでいるが、最近は個人の富裕層の利用が増えることを見込む金融機関が参入する例も多い。

 資産運用に関連するビジネスが拡大していくのは、基本的には望ましいことだと思います。私たち、利用者の立場で考えれば、選択肢が増えると言うことですから。

 これから、団塊の世代の退職金や富裕層の資産獲得を目的とした競争が、ますます拡大していくことでしょう。しかし、私としては、これらの運用会社を積極的に活用することはあまりお勧めしません。

 理由は様々ありますが、「コストの問題が非常に大きい」というのが最大の問題。
 投資対象によっては、投資信託などを利用した方がいい場合もありますが、国内株式や国内債券への投資をするのであれば、基本的には個人向け国債(十年変動)や個別株(やETF)への投資で十分。

 この理由は、山崎元氏の「お金をふやす本当の常識―シンプルで正しい30のルール」「「投資バカ」につける薬」などで紹介されているとおりです。他にも、「貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵」や「最新版 投資戦略の発想法」などで投資について平易かつ有益な情報を得られます。

 これらの書籍の価格は一冊あたり数百円からせいぜい数千円。
 書籍を読破する時間と、ほんの少しのコスト負担ができれば、自分自身で堅実な資産運用が可能になります。仮に、「1,000万円投資顧問や投資信託を利用して運用。手数料率は1%(実際はこれよりも高率であることが大半)」と仮定すれば、10万円もの手数料の支払いが発生します。
 この手数料の大半を節約できるのです。

 やや極論すれば、投資顧問業者などを含めた投資アドバイザーをクビにしろということです。
 自分自身で分散投資を実施することで、「運用で勝ったけれども、コストで負けた」というようなケースも減少させられるはずですので、メリットは少なくありません。

 もちろん、顧客と真摯に向き合い、素晴らしい成果を挙げられている業者や個人も数多く存在していますので、それらの活用を否定するものではありまえん。
 ただ・・・、その場合でも、投資に関する基本的な知識を有していれば、アドバイザーをよりよく活かせるということにも繋がると考えています。

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2006.09.23

ヘッジファンドも万能ではない

 昨日(2006/09/22)の日本経済新聞に「ヘッジファンド巨額損失」という記事が掲載されていました。過剰反応する必要などないのですが、少し触れたいと思います。

 米ヘッジファンドが天然ガス相場の急落で変調してきた。アマランス・アドバイザーズが五十億ドルの損失を計上、マザーロックは解散に追い込まれた。資源高をにらみ流動性の低い商品にまで手を広げた結果、市場の急変に対応できなかった。利益や損失を確定するため商品投資を縮小するファンドもあり、投資マネーの「商品離れ」が加速する可能性がある。
 アマランスはエネルギー取引など多様な投資手法を採用する「マルチ・ストラテジー」と呼ばれるファンド。ハリケーン到来による供給不足を予想して天然ガスを買い増す「ハリケーン・ロング」と呼ばれる投資に傾斜していたが、天然ガス先物の急落で九月第一週だけで五十億ドルの損失を計上した。

<中略>

 ヘッジファンドは株式や為替など広範な変動商品を、先物やオプションといった金融派生商品(デリバティブ)を駆使して運用。運用資産は米国を中心に世界で一兆二千億ドルに達し、ファンドは一般投資家にも販売されている。最近の資源高をうけエネルギーや金属への投資を積極化するファンドが増加gしていた。
 アマランスには、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどが運用するファンドが出資している。商品投資の失敗はヘッジファンドに出資する年金基金など機関投資家の財務内容に影響する懸念もある。

 ノーベル経済学賞受賞者を含む、正解最高峰の頭脳が集結されるヘッジファンド、LTCMでさえも破綻してしまったように、耳にあたりの良い言葉「ヘッジファンド」に過度の期待を抱くことは禁物です。

 分散投資の一部として取り入れることは否定しませんが、一般論として、かなりの高コストであるのみならず、運用者にカモにされている可能性も否定できませんし、投資先の中身が見えないというケースが大半です。

 たとえば、代表的な手法である「ロング・ショート」にも、「股裂き状態リスク」があります。
 つまるところ(?)、絶対収益の獲得を目指すファンドが絶対収益を獲得できるわけではないのです。

 オルタナティブとかヘッジファンドとか、なんとなく素晴らしいものであるかの酔うな印象がありますが、本当に有利な投資先かどうか、一度検討してみるのもよさそうです。
 もしかすると、喧伝されている過去の実績ですら、まやかしかも知れないのですから。

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2006.09.18

自助努力するしかない(年金不信)

 毎日新聞社のWebサイトに昨日(2006/9/17)、年金調査:「近い将来破たん」59%に 40代不信感強いという記事が掲載されていました。

 毎日新聞が実施した全国世論調査(面接方式、今月1~3日)で、国の年金制度について聞いたところ、「近い将来破たんすると思う」と答えた人が59%に上った。年代別では、既に年金を受け取っている70代以上は37%と比較的少なかったが、40代は77%に達し、現役世代が公的年金に強い不信感を抱いている実態を裏付けた。「破たんするとは思わない」と回答したのは、全体の39%だった。

 年金制度を維持する方策については、「給付水準をカットし、現役世代の負担は増やさない」が40%で最多。ただ年代別にみると、20、30代は47%だったのに対し、60代は32%、70代以上も34%で、世代間の違いが浮き彫りとなった。「現役世代の負担を引き上げ、給付水準を維持する」(全体で27%)は、70代以上が34%だった半面、20、30代はそれぞれ24%、21%だった。

 将来がとっても心配。
 大半の国民が「将来的に破綻する」と考えているのであれば、制度を作り直す機会は多分にあると思いますが、この国はすでに年金改革行きの最終列車に乗り遅れたかも知れないわけでして、将来を楽観することなどできません。

 私たちはある程度、自分自身で老後に備えるしかない状況に置かれていますので、アセットアロケーションに気をつけながら、こつこつ投資を続けるしかないのだろうと思います。
 「貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵」や「最新版 投資戦略の発想法」にあるように。
 これらの書籍に記されていることとは少し異なりますが、愚直な投資も悪くないなどとも思っています。


PS 「だからどーした」とのツッコミを頂戴するかも知れませんが、自民党総裁選で年金問題を争点にしようとした河野太郎氏が出馬に至らなかったのも残念。議論は聞いてみたかった。(年金制度は100年安心らしいですから、自民党にとって年金問題は、他党との関係も考慮すると腫物状態でアンタッチャブルなのでしょうか?)

 なお、年金不払いを奨励しているわけではありません。将来不安を煽る意図もありませんので、念のため。

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2006.09.15

ミクシィ大人気

 昨日、SNSで有名なミクシィが上場を果たしました。上昇初日は値が付かないほどの大人気だったようです。

 ミクシィのIPO価格(155万円)でのPERは約177倍でした。本日の気配値は315万円。現時点でのPERはざっくり、300倍ということになろうかと思います。
 ところで、年配投資家の方々の恨み節を時々耳にする、NTT(日本電信電話株式会社)の初値は160万円で、PERは約177倍だったそうです。ミクシィのPERは既にNTT上場時の2倍程度。

 PERは指標の一つにすぎませんので、こればかりに着目しても仕方ありませんし、成長著しいミクシィと上場時点で超大企業だったNTTを比較するものも問題があるとは思いますが、ミクシィの過熱感は否めません。
(ミクシィが現在の株価水準(って、初値がついていませんが)に見合う成長を遂げることを否定するものではありません)

 ミクシィが現在の株価水準を正当化する程に成長を遂げれば何の問題もないのですが、あまりに高すぎる株価が経営に悪影響を及ぼすのではないかと心配です。
 笠原健治社長は「将来は株式分割を考える必要が出てくるかもしれない」などと語られたそうですが、焦らずゆっくりと経営していただきたいところです。高株価は大きなプレッシャーになるでしょうから、心情を察するに大変だと思いますが。

 まぁ、私としては、成長の罠に気をつけて投資をしていきたいと思っていますので、ボチボチやっていきます。

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2006.09.14

アノマリー?

 ウォーレン・バフェット氏が経営するバークシャー・ハザウェイ社の株価が最高値付近で推移しているそうです。

 BRKAの株価を参照してみると、このエントリを書いている時点で96,000ドル程度。円換算のレートを少なめに見積もって、日本円で約110,000,000円。売買単位は10株なので、A株購入に必要な資金は10億円超。(B株にはおよそ30分の1の資金で投資できます)
 流動性が低くとも投資家に受け入れられる、稀有な存在。裏返すとウォーレン・バフェット氏が「流動性の低さを許容できる投資家を望んでいる」ということでもあります。

 また、極端な表現をするならば「株式市場最大のアノマリーは、ほぼ一貫して勝ち続けるウォーレン・バフェット氏」とすら思っています。(言葉が過ぎるかもしれません)

 このような報道でもうかがい知れるように、売買の一挙手一投足が注目されているという観点から考えても稀有な存在です。
 「追っかけ投資」をするつもりはありませんが、後解釈の「追っかけ分析」をするのは面白そうです。

 もっとも、現時点で最良のバフェット本と目される、バフェットからの手紙 - 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブルに込められているメッセージでさえ、何度か読み返していますが、深遠すぎていまだに理解が至らない部分が多数ありますので、道(?)はまだまだ遠そうです。

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2006.09.12

ユーロ台頭、3位は円からポンドに・外貨準備でBIS

 NIKKEI NETのニュース、ユーロ台頭、3位は円からポンドに・外貨準備でBISから引用です。

 国際決済銀行(BIS)は10日、四半期報告を公表、世界各国の外貨準備に占めるユーロの比重が今後、さらに高まる可能性を指摘した。円の比重低下にも言及し「3位の座が円から英ポンドに代わったことが近年で最も目立つ変化だ」とした。
 単純に「そうなのね」と流してしまっていいニュースかもしれないのですが、将来に一抹の不安を拭い去れません。要するに、円の凋落を見せ付けられているわけですから。

 自動車産業を筆頭に、日本に国際競争力を有する企業が少なからず存在する現状では、円安リスクを極度に恐れる必要はなさそうです。さりとて、一世を風靡した半導体産業が凋落していったように、「未来永劫の繁栄」など誰も保証してくれません。
 私など、外国投資をしている身分でありますが、「日本国が国際競争力を持ち続けること(≒円がそれなりの価値を維持して、国際的に流通しつづけること)」を強く望むところです。それなくして、私たちの豊かな生活は望めません(少なくとも、金銭的、物質的には・・・)。


 もちろん、悲観ばかりしても仕方がない。未来への対策はできることからやっていくのみ。個人でできることもありますから。
 個人レベルの資産運用では、貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵で端的な解説がなされているように、アセットアロケーションはとっても重要。

 外貨投資(外国資産への投資)は比較的高コストですが、余裕資金があるならば、実施を検討すべき。望まない事態ではありますが、日本の国力が漸減しつづける可能性は否定できません。その場合の対策は念頭に置くべきです。

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2006.09.01

ミクシィのIPO

 SNSで有名なミクシィ(mixi)がIPOするそうです。
 あまりに話題騒然ですので、情報を眺めてみました。

 Tokyo IPO のサイトでミクシィの情報を見てみましたが、結構凄い。

仮条件のPER(前期ベース) 148.88~177.52
 です。
 PERが100倍を超えるような企業は特別な事情がない限り、投資対象から除外すべきだと思います。
 (フィスコによると、期末予想PERは約100倍だそうです)

 次に、簡便に時価総額でアタリをつけようと思いまして、時価総額を計算してみました。

 1.公開日現在の発行済み株数:70,500
 2.仮条件:1,300,000円~1,550,000円

 から算数すると、
 上場した瞬間の時価総額はざっくり1,000億円。
IT系企業だと、USEN、サイバー・コミュニケーションズ、イー・アクセス、ネットワンシステムズの時価総額が約1,000億円です(改めて、IT系企業は比較的成長期待が大きいという気がします)。
 有名どころでは、M&Aで注目を集めたAOKIホールディングスとほぼ同一規模ということになりそうです。時価総額1,000億円は過大という気がしなくはありません。

 ついでに、もう一つざっくりと計算をしてみます。
 PER20倍程度が適正な株価水準と仮定するならば、前期ベースのPER約150倍からこの水準に到達するのは、年率20%の利益成長を12~13年程度継続することが必要です。すなわち、仮条件はこれだけの成長期待を織り込んでいるのです。もちろん、株価は変動しますし、前提が適切かどうかも分かりませんので、乱暴な計算結果ではありますが、やっぱり値ごろ感はありません。
 そして、これだけの成長期待に応えることは並大抵ではありません。

 投資家の過剰な成長期待は経営者に無用なプレッシャーを与えかねません。結果として、無理なM&Aなどが実施される可能性すらあります。かつてのライブドアがそうであったと思いますし、楽天もそのように感じます。
 話題が少しズレますが、ミクシィが同様の罠にはまらないか心配です。
(無理なM&Aについては、山崎元氏がご自身のblogにおいて「王子製紙の敗因と、今後の敵対的TOB」として、明快な解説をなされています) 

 結論しては、ミクシィのIPO価格が割安には見えません。
(もちろん、磐石と思われた名だたるIT企業がGoogleを畏怖しているように、ミクシィがGoogleの如く成長する可能性を否定するものではありません。仮条件が割安だということもあり得ます。また、上場直後売り抜け戦略で短期的に儲けられる可能性が大だとは思いますし、初値メドが200万円~240万円とのフィスコのレポートがあったりしますが、あまり踊らされないほうがいいかも)

 ところで、新興企業が資金調達できるIPOの門戸は広くあるべきだと考えています。
 しかしながら「割高だなぁ」と思える場合が大半なのは残念なことです。IPO銘柄で確実に儲けられるとは限らないとも考えています。


PS IPO云々とは関係なく、SNSについてひとこと。「SNSは紹介がなければ参加できないから、安心。信頼できる」という妄信とは決別すべきだと思います。参加者の中には不逞の輩が確実に紛れています。


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