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2006.08.02

新型定期預金(仕組み預金)の解約コスト

 このblogで何度も紹介している、決してお薦めできない金融商品、それが「満期特約付き定期預金」です。「仕組み預金」や「新型定期」などと称されることもあります。

 これらの商品は、他の預金商品と比較すると比較的高金利を享受できるというメリットはあります。もちろん、メリットの裏側にはデメリットもあります。「銀行が決定した満期までは預金を解約することができず、解約が認められた場合には大幅な元本割がありうる」というものです。

 仕組み預金にお金を預ける場合には、いかなる事態が生じようともひたすら満期まで耐え忍ぶ経済力と精神力が不可欠です。さもないと、東京新聞で報じられているような悲しい事態に遭遇することになります。言葉は悪いのですが、預金というオブラードに包まれた非常に悪質な金融商品です。
 具体的な商品名としては「新生銀行のニュー パワード・ワンやパワード・ワン プラス」「あおぞら銀行のエクセレント・ファーストやエクセレント・ファーストV」が比較的有名ではないかと思います。

 仕組み預金で最大の疑問は「中途解約で元本割れの可能性があるのは分かったけれど、具体的にどの程度なの?」ということがイマイチ分からないということです。
 過去に、悪質な新型定期預金という記事などで、金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレかなどを参考にしながら、損失の水準を推測したことはあるのですが、それは「当たらずとも遠からず?大ハズレはしていないだろう・・・」という程度のものでしかありませんでした。

 この疑問に対して、eBANKが一つの回答を示していました。

 商品の詳細はリンク先を参照いただきたいのですが、新型定期の一種、パーカッション10の注意書きには、解約費用について、

パーカッション10は原則として解約できないことを条件に好金利を実現していますので、中途解約すると解約費用が発生し、元本割れする場合があります。この解約費用は満期日までの残存期間や経済情勢によって変動します。

たとえば、預入後すぐに解約すると、約5%プラス諸経費の解約費用がかかります。また、申込みの1年後に残りの預金期間が9年で解約する場合、市場金利が現在と同程度であれば、解約費用は約2%プラス諸経費と予想されます。残りの預金期間が9年で、市場金利が現在より1%上昇していれば、金利上昇分として約9%(1%×9年)の解約費用が加わると予想されます。

 と記載されています。
 同じく、パーカッション4では以下のような注意書きがあります。
パーカッション4は原則として解約できないことを条件に好金利を実現していますので、中途解約すると解約費用が発生し、元本割れする場合があります。この解約費用は満期日までの残存期間や経済情勢によって変動します。

たとえば、預入後すぐに解約すると、約2%プラス諸経費の解約費用がかかります。また、申込みの1年後に残りの預金期間が3年で解約する場合、市場金利が現在と同程度であれば、解約費用は約1%プラス諸経費と予想されます。残りの預金期間が3年で、市場金利が現在より1%上昇していれば、金利上昇分として約3%(1%×3年)の解約費用が加わると予想されます。

 開示されている情報から、金利が上昇すれば上昇するほど、多額の解約費用が必要になることが伺えます。金利がほんの数パーセント上昇するだけで、解約費用は驚くほど多額になりそうです。

 改めて申し述べておきます。私はこのような金融商品は利用すべきでないと考えています。
 得られる上乗せ金利はほんのわずか。それと引き換えに失うものがあまりにも大きすぎます。


PS 預金者にとって不利な仕組みの新型預金について、イーバンク銀行が解約費用の目安を開示していることは評価に値すると思います。預金者にとって悪い情報も開示しているのですから。解約費用に関する記述を読んだ上で、この預金を利用する方が存在することを考えると、少々複雑な気持ちになりますが・・・。


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